【保育園の栄養士】離職率が高い?仕事内容・給与・休暇事情を元保育園栄養士が紹介

まつ子
こんにちは! 管理栄養士のまつ子です。
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保育園の栄養士に興味があるかた、就職先・転職先に考えているかた、
保育園の仕事は需要が高く、高待遇の求人も多くありますね。
ただ、仕事内容は忙しくて大変なんじゃないか、休みが取りづらいのではないか、離乳食やアレルギー対応などはやったことがないから心配…など、不安なこともあるのではないでしょうか?
私も保育園に勤務するときに、たくさんの不安がありました。
そこでこの記事では、
元保育園栄養士が、保育園の仕事内容・給与・休暇事情・必要なスキル等を紹介します。
保育園の栄養士の仕事が知りたい人、
就職先で失敗したくない人は、最後まで読んでいただけると幸いです。

✔仕事内容とは?

✔必要なスキルとは?
✔給与・福利厚生・休暇・残業はどのくらい?
✔職場環境はどんな感じ?
✔まとめ〜メリット・デメリット〜

主な仕事内容は?

給食づくり

保育園は、お昼おやつを作ります。

基本、手作りのところが多いと思います。お昼は年齢によって提供時間が異なりますので、0歳クラスが一番早くて10時〜10時半ごろ、5才クラスが11時頃くらいでしょうか。おやつは、基本15時ですが、0歳クラスはもう少し早い時間の提供です。提供時間は、4月に比べ、後期になるにつれてどんどん遅くなっていきます。子供の成長はそれほど早いです。

給食は調理師さんメインに作り、栄養士は、その中でも離乳食やアレルギー食をメインに作ったり管理することが多いと思います。

私のところも、離乳食つくりがメインでした。離乳食を作り終えたら、0歳クラスにそのままいって食事をあげたり、食べてる様子を見に行きます。

0歳児の成長はさらに早いので、食べる形態はどんどん変わっていきます。それほど繊細なものなので、離乳食が徐々に終わってくる秋ごろまでは、栄養士=0才児クラスの食事にがっつり介入するイメージですね。秋ごろになると、食育で調理活動ができるようになってくっるので、そのタイミングで幼児クラス(3,4,5歳クラス)ともがっつり関わっていきます。

献立作成

保育園の献立は、お昼とおやつを作りますので、その分の献立があります。また、0歳児クラスは離乳食が完了するまでは離乳食の献立も作ります。

発注

発注は、お昼とおやつの食材だけでなく、延長保育分のおやつや、非常食なども定期的に購入します。
基本、生鮮食品は当日納品なので、野菜、果物、肉、魚、豆腐、牛乳などはそれぞれ注文して、その日使う分を当日の納品してもらいます。
お米や乾物、缶詰、冷凍、調味料など、その他諸々も注文します。これらは、当日使い切りのものではないので、事前に在庫がなくなっていないか、また賞味期限が過ぎていないかどうか定期的に在庫チェックをする必要があります。

食物アレルギー対応

子どもは、食物アレルギーを発症しやすいので、アレルギー児は多いです。特に乳児期は小麦、卵、乳のアレルギー児が多いですが、成長すると自然と寛解する場合が多いので、比較的症状は軽度な子が多いです。勿論、重度の子もいますので、アレルギー児に関しては、事前の家庭からの情報提供や医師の指示書はとても大事になってきます。
0才児は特に、入園したときはアレルギーがわからなかったけど、その後アレルギーがあることがわかるケースもよくあります。初めて食べるものは(特にアレルゲンになりやすい食材)は先に家庭で試してから、問題なければ園でも食べられるようになる、といった流れです。
アレルギーは誤食がないよう、対応や確認は何重もあります。給食室から食事提供までの動線、保育士や家庭との連携など、慎重に対応すべき大事な仕事の1つです。

お便り作成

月に1回のペースで園だよりが発行されるので、栄養(給食)のお便りも作成します。ここでは、家庭に向けた発信の場の1つでもあるので、自分がいま栄養士として伝えたいことや、園での取り組み子ども達の様子などをしっかりお伝えするようにしていました。

食育

食育は、園によってさまざまな取り組みがあります。主に幼児クラス(3,4,5歳クラス)に、絵本や紙芝居の読み聞かせや、食事や栄養のお話、近所の農家さんのところで野菜や芋掘り体験、調理体験など、色々あります。子ども達にわかりやすく楽しく取り組めるようなそれぞれの年齢に合わせた内容を考えて、クラス担当の先生と話し合いながら決めていきます。

その他

・地域連携事業

私がいた園では、近隣の園の職員との情報交換会や研修、レシピの研究会などが年に何回かありました。また、地域の子供や保護者向けの料理教室や展示会などのイベント、食育など、希望制で参加できるような事業がありました。

・保育園の運営業務

園での避難訓練や園内研修、行事など様々な事業の担当は職員が係となってあてがわれるので、管理栄養士としての業務以外に職員としての仕事がなにかしらあると思います。

必要なスキルは?

離乳食とアレルギー対応

もちろん、「子どもが好き」とか「子どもとのやり取りが上手」とかあるかもしれないですが、私の経験上、最終的にはこの2つのスキルが神がかっていると、安心感もあり、自分が仕事をする上で楽になるポイントかと思います。そもそも離乳食とアレルギーの管理が大変なので、そこの知識や技術がある方は強いと思います。この2つがあるから大変、つらいって思う人もたくさんいると思いますし、逆にそこでやりがいを感じたり、スキルが上がると自信につながると思います。
子どもは嫌いじゃなければ、得意でなかったとしても時間かけて慣れてきますし、(私がそうでした)たとえ不器用だったり、明るい人間じゃなくても、真摯に向き合えば、子ども達はこころを開いてくれます。保育士さんだとまた違うかもしれないですが、栄養士はしっかり栄養士としてのスキルがあれば信頼されますし、惹きつけられる力があるので大丈夫です。
あ、でもリアクション大きいほうが好かれやすいかもです。

保育士さんを支える役割

私は保育士さんを尊敬しています。

一緒に仕事をするまで考えかことがなかったのですが、とても責任のある大変な仕事だと思いました。子ども達の安全保育だけをしているわけではないんです。勿論、子どもたちの安全保育を第一に考えていますが、その上で、子供の育ちや成長を促すカリキュラムを考えたり、家庭との連携(これがまた大変)を丁寧に行いながら、日々の保育から行事までいろんなことを真剣に考えているんだってことがわかりました。

保育士さんたちと一緒に働いていると、なんで皆さんこんなに体力があるんだろう…と思います。 精神力も強いです。自分のコンディションが悪くても、子ども達といるときは明るいし、安全面に目を光らせることは忘れません。プロです。そして、心身ともに子ども達としっかり向き合っている姿を幾度となく見てきました。

そんな姿を近くで見ていると、自分も先生達を支えていきたいって自然と思うようになりました。そしたら、自分の、職場での立場とか立ち位置とか、漠然とあった孤独感みたいなものが払拭されたようでした。

一緒に働く人達の仕事を知ることや、尊敬を持って接することは、どの仕事でも必要なことだとは思います。良好な関係づくりにつながりますし、それがお互いできるようになると、仕事のパフォーマンスもあがっていくと思います。

給与・福利厚生・休暇・残業時間は?

給与・福利厚生・休暇・残業は就職先によってかなり変わってくるので、求人をしっかり見て確認しておくことが大切です。
給与に関して言えば、栄養士採用と管理栄養士採用の場合で変わってくる可能性もあります。
都内だと16〜27万と結構幅が広いです。ただ昇給があまり見込めない場合は、少ないと言っていいと思います。
需要が高いので、好条件の求人も多く、住宅手当とか結構付くところもあるみたいです。一概に給与だけ見るのではなく、福利厚生もしっかり把握しましょう。
休暇に関して言うと、日・祝、年末年始はお休みでしょう。
また土曜は保育園はやっているので、土曜出勤は週に1回程度(その場合、どこかで振替休日あり)のところが多いです。
休みの取りやすさもさまざまで、給食室の体制によって左右されるので、園の規模と給食室の人員配置によります。有給の消化率も事前に聞いておくべきことですね。
残業に関しては、保育園は基本、管理栄養士が1名体制の施設が多いので、よくも悪くも自分の裁量次第なところはあります。
ただ、園が人手不足の場合、事務に時間が取れず、給食室に入っている時間が長かったり、保育の体制に入ることもあるかもしれません。
やはりそこは事務の時間がどのくらい確保できるのかも確認しておくべき内容です。
保育園は園の数も増えていますし、需要はあるので、1園だけに絞らずに、いくつかの園を応募して、比べることが大切かと思います。

新園に注意???

これは知り合いの話ですし、私自身も保育園で経験があるので想像できることなのですが、
新しくできた園に入るのは結構危険な場合が大きいです。
保育園で経験がある方ならまだしも、初めて経験する場合はつらいと思います。
新しいお店の開店スタッフとわけちゃいますので。前任者やこれまでの形がないと、一から自分が作っていかないといけないので、経験がないとめちゃ大変です。
0から1を作り上げるのって大変です。調理室の物の配置や動線を決めたり、献立作成ソフトを探したり、やったことない離乳食やアレルギー対応はだれから教わるのか…恐怖しかないです。
結構苦労した人をみてきたので、私はおすすめしません…。

職場環境は?

園によるとは思いますが、やはり園長先生次第ではないでしょうか。

一般企業だと社長とか部長ってそこまで平には直接関係ないとこもあると思いますが、保育園は組織が小さいので、園長先生の人柄や考え方に左右されやすいです。

あとは、女性が多い職場なので、良いところでいうと女性特有の悩みやあとは育児しながらの仕事の理解があると思います。逆に、女性特有の、話が脱線して、会議が円滑に進みにくかったといったこともよくあるので、効率化を重視する人は厳しいところもあると思います。

あと、栄養士として何よりも大事なのが、調理さんとの相性ですね。ここがぶつかってしまうと結構悲惨かもしれないです…。事前に調理室の雰囲気や会えるのであれば、一度挨拶はできるとベストですね。

まとめ 〜メリット・デメリット〜

色々書きましたが、個人的なメリット・デメリットをまとめました。

・日、祝日休み(固定休)

・食事はお昼とおやつのみ

・調理技術に磨きがかかる

・子供がいると、理解ある職場

・需要があるため、好条件な求人が多い

・子どもの成長に感動したり、子どもと一緒にいるとハートフルな出来事が多い

・離乳食と食物アレルギーが大変という人が多い

・現場仕事もあるので、体制がない施設は休暇が取りづらい

・小さい組織なので、周りと馴染めないとつらい

保育園に対して苦手意識しかなかった私が頑張れた理由

私は、もともと子どもが好きではなかったですし、調理も苦手でした。さらに、大学時代の保育園の臨時実習は本当にいい思い出がありませんでした。(パワハラ調理師と、一癖ある栄養士に精神的にやられました。)

なので、保育園は当時トラウマしかなかったんです。そんなスタートだったので最初はつらかったです。ずっとやめたいって思ってました。

でも、続けていくうちに、いろんなことがわかるようになって、仕事ができるようになるんです。そしたら、どんどん状況がよくなって、やりがいと自信につながっていきました。

一番変わったのが、子どもが好きだと思ったことですかね。子どもたちは純粋無垢。キラキラしてて尊いです。さらに、調理技術は一気に向上、この仕事への奥深さを知ったら、最終この道もありかも…と思うようにまでなりました。(結局、もともとやりたいと思っていた分野に飛び込むことになるのですが)

保育園はたくさんあります。自園の経験だけではなく、人から聞いた話や、私が仕事で保育園巡回をしたときに感じたこともたくさんあります。劣悪な園や厄介な園はあります。でも、良い園、良い先生たちもたくさんいます。保育園の栄養士になりたい方、興味がある方、保育園に良い印象がまったくない方、皆さんの参考になれたら幸いです。

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