便秘はお肌の大敵!?肌トラブルを防ぐためには

まつ子
こんにちは! 管理栄養士のまつ子です。
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便秘は、お腹の痛みや不快感だけではなく、ニキビや肌荒れなどの肌トラブルにも見舞われやすいことはご存知ですか?
皮脂の過剰分泌やアクネ菌によって起こる「ニキビ」や、乾燥によって起こる「肌荒れ」ですが、肌トラブルが起きてしまう原因として、肌のターンオーバーの乱れやホルモンバランスの不調、肌のバリア機能の低下などが考えられます。そして、便秘による腸内環境が乱れによっても、なりやすいと言われています。
今回は、そんな便秘と肌トラブルの関係について解説していきたいと思います。

そもそも肌トラブルはなんで起こるの?

「肌」とは皮膚の表面にある「表皮の角質層」のことです。この角質層のキメがこまかく潤っている状態が健康的な肌であります。
しかし、肌の水分量が低下したり、肌に刺激が加わると肌のなめらかさがなくなって乾燥し、肌の状態が悪くなるのが「肌荒れ」です。
逆に、脂性肌であったり、糖分・油分の多い食生活やホルモン分泌の異常により、皮脂の過剰分泌し「ニキビ」が発生します。また、皮脂をエサとする「アクネ菌」が過剰に増殖し、炎症を起こして悪化してしまいます。

便秘によって肌トラブルが起こる理由

腐敗物質によるもの

便秘で肌トラブルが起こる原因として、大腸内に便が長時間留まることで発生する、腐敗物質によるものです。

腸内に便が溜まっていると、腸内にガスが過剰に溜まるようになります。細菌のバランスが崩れ、悪玉菌を増殖させ、副産物として有毒ガスが多量に発生します。私たちが食べているものは肉類や乳製品、魚介類をはじめとしたタンパク質源である食べ物は、食べすぎて不消化しなると、腸内で腐敗し、悪臭のガスが発生します。肝臓はこれらを解毒する役割がありますが、その量が多すぎると肝臓は追いつかず、無毒化されないまま血液を介して全身をめぐります。
そして汗や皮脂と一緒に毛穴から腐敗物質も体外へ出ていきます。その際に腐敗物質が肌の刺激となって肌荒れが起こるという仕組みです。

また、皮膚からの腐敗物質排出によって肌のターンオーバーが乱されます。皮膚は腸から発生した腐敗物質を早く体外へ排出しようとし、本来の皮膚の大切な役割である肌のターンオーバー(代謝)機能が低下し、肌荒れが進む現象が起こります。肌の代謝機能が低下することで、新しい細胞が生まれて表面の肌へ成長し、古い細胞は皮膚から垢として剥がれ落ちるといった約6週間の肌サイクルや細胞の分化に悪影響が出て、肌荒れやニキビが生じてしまうのです。

悪玉菌によるもの

便秘になると、本来は体外へ排出すべき便が腸の中に溜まると、便の腐敗が進み腸内細菌の悪玉菌も増えていきます。
悪玉菌が代謝の過程で産生される成分の一つに「フェノール類」があります。フェノール類は腸から吸収されて血液の中に入り全身をめぐって多くは尿として排出されるのですが、一部が血液を介して皮膚まで到達します。
そこで腐敗物質が刺激となり、肌荒れやニキビ等の肌トラブルが起きるというわけなのです。

また、悪玉菌が増えると、体の血糖コントールが悪くなることがわかっています。
体内に糖が増えると、糖はタンパク質にくっついて糖化反応(メイラード反応)を起こし、肌の老化に影響するAGEs(Advanced Glycation Endproducts=最終糖化産物)と呼ばれる物質を排出します。
このAGEsは人間の加齢や健康に関わる物質で、本来のタンパク質の働きを邪魔してしまいます。。
なぜなら、肌は主にタンパク質から成り立っているため、AGEsが増えることで肌の機能が低下して、肌の弾力がなくなってシワやたるみ、くすみの原因になるからです。
便秘になると腸内の善玉菌が減り、悪玉菌が増えて血糖コントロールを不良にさせます。血糖コントロールが不良になると糖が増え過ぎてしまい、余分な糖がタンパク質と結合することでAGEsを産生し、肌にも悪影響を及ぼすという結果になります。

便秘によるニキビができやすい場所は?

ニキビは、原因によってできる場所が変わるといわれています。例えば、ホルモンバランスが乱れている時にはおでこに、胃腸が弱っている時には口周りにできやすいのだそう。そして便秘の場合は、頰や口周りにニキビが出るケースが多いと考えられています。以下にニキビができやすい場所とその原因についてまとめています。必ずしも以下に当てはまるとは限りませんが、ニキビができた時には、その原因を予測するための参考にしてみてください。
<ニキビができやすい場所と、考えられる主な原因>
・髪の生え際
シャンプーの洗い残しなど
・Tゾーン
過剰な皮脂の分泌、ストレス、ホルモンバランスの乱れ
・頬
乾燥、胃腸・肝臓の疲れ、便秘
・あご、口周り
ホルモンバランスの乱れ、胃腸の疲れ、暴飲暴食、便秘

 

便秘による肌トラブルの改善法

便秘によるニキビを防ぐには、肌のターンオーバーを妨げている有害物質を発生させないことが重要です。そのためには、根本的な原因である便秘を予防・解消し、腸内環境を整える必要があります。ここでは、便秘の予防・解消に効果が期待できる方法を5つ紹介します。

食生活を見直す

まずは、十分な量の食事を取ることが大切です。食事量が足りないと便そのものの量が減り、腸の動きが鈍ってしまいます。そうならないために、バランスの良い食事を1日3食取ることを心がけましょう。
食事の際には、食物繊維を含む食材を意識して食べると良いでしょう。食物繊維には水溶性と不溶性があり、水溶性は便の便を軟らかくして、排便を促す働きがあります。一方不溶性は、腸を刺激して腸のぜん動運動を促したり、便のカサを増やす働きがあります。これらの食物繊維は水を吸収して膨らむ作用があるため、水分を合わせて摂取すると、より効果が期待できます。

また、善玉菌を含む飲料や発酵食品、善玉菌のえさになる食物繊維、オリゴ糖を摂取することで便秘を解消するだけでなく、血液の中にあるフェノールを軽減させて、肌荒れを改善することもわかっています
善玉菌である、ビフィズス菌を摂取していると、水分の含有量が維持され、肌の感想が抑制されたことがわかっています。

ストレスをためない

自律神経には交感神経と副交感神経があり、副交感神経が優位になると腸の動きが活発になるといわれています。副交感神経は、リラックスしている時に働く神経で、特に睡眠時によく働きます。そのため、便秘解消にはストレスをためないことと、質の良い睡眠をとることを心がけましょう。

またウォーキングは、自律神経のバランスを整える効果があり、腸の働きを調整してくれるといわれているのでオススメです。

肌に刺激を与えない

顔を洗う際には、ゴシゴシこすらず、優しく洗うように意識しましょう。洗顔料も刺激の少ないものを選び、しっかりと泡だてて使うのがポイントです。泡を洗い流した後は、吸水性の高いタオルで軽く押さえるようにして水分を拭き取ってください。

肌を乾燥させない

肌が乾燥すると、皮膚のバリア機能が低下して肌荒れを起こす原因になります。そのため、洗顔後はすぐに保湿を行うことが大切です。また、加湿器を利用するなどして、室内の乾燥にも注意するようにしましょう。

ニキビをメイクで隠さない

女性は肌荒れを隠そうと皮膚の上から化粧品を使ったり、薬を塗ったりしがちですが、いくら外見を整えようとしてもそれでは肌荒れは悪化させてしまいます。

ニキビを隠そうとしてコンシーラーやファンデーションを厚塗りすると、患部を悪化させてしまう恐れがあります。これはニキビが治りにくくなるだけでなく、肌に跡が残りやすくなるため、なるべくニキビ部分は避けるようにしましょう。どうしてもニキビの上からメイクをしたい場合は、油分が少なく低刺激のファンデーションを選ぶのがオススメです。

腸トラブルと肌トラブルを一緒に治そう

便秘による肌荒れ解消には、腸内環境を整えることが大切で、そのために食事・運動など生活習慣を改善する工夫が必要です。みなさんそれぞれのライフスタイルに合わせて腸活の工夫をしてみてください!

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